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Genius English Communication Ⅲ Lesson3/Part4 和訳 [Genius Ⅲ]

ついに、最初の計画が立ち上げられた。それは、西の海岸に二三のタービンと加熱プラントを作ることだった。「何事も、議論と共同体の参加なしには成し遂げられなかったでしょう」とヘルマンセンは言う。

しかし、全ての共同体がサムソ島ほど団結力があるわけではないし、その島の変化が、およそ4億2千万クローナー、日本円にして80億円ほどの代償を払っていることは、注意されなければならない。そのお金には、デンマーク政府、EU、地元の起業家、そして個人からのものも含まれている。そのようにして、サムソ島の革命は、島民一人につき200万円の負担を課した。それに日本の人口である1億2千800万をかけると、その金額は、250兆円以上に達する。その金額が、日本に同様の革命をもたらす費用なのである。それはもちろん全く非現実的なものであり、ヘルマンセンが嬉しく認めている点である。

「わたしたちは全世界に何ができるかということを示しました。人々は、もっと控え目でなおかつ意味のある二酸化炭素削減をなすために、わたしたちがしたことから好きなところだけを学んでいくべきです。わたしたちが示した重要な点は、もし変化を起こしたいなら、共同体のレベルから始める必要があるということです。わたしたちはいつも、世界規模で物事を考え、地元で動くべきであると聞いています。わたしなら、『地元レベルで考え、地元で動こう』と言うでしょう」

今日、島のどこにいっても、ヘルマンセンのような再生エネルギーに熱心な人を見る。それは、サムソ島の生きた教訓なのだ。ここで起こったことは技術上のではなく社会上の革命なのである。実際に、それは、単に現に存在していつでも入手可能な再生エネルギー技術が使われることになっていた1997年の実験の特定の必要条件だった。実際の変化は、人々の姿勢の変化だったのだ。

【語句解説】
launch「打ち上げる」 cohesive「結合力のある」
It should be noted that...「…であることは注意されなければならない」 come at a price「代償を払う」
multiply「かける」 trillion「1兆」 utterly「まったく」 impractical「非現実的な」 acknowledge「認める」 modest「謙虚な」
amount to ~「~に達する」 everywhere「どこに~しようとも」
off-the-shelf「在庫があってすぐに入手可能な」

Genius English Communication Ⅲ Lesson3/Part3 和訳 [Genius Ⅲ]

それは、デンマーク政府による1997年のある実験から全てが始まった。サムソ島を含めた4つの島々が、ユトランドの地域はもちろんのこととして、二酸化炭素排出量を削減し、再生可能なエネルギーの発電を促進するための最善のプランを考えて、競うよう求められた。サムソ島が勝利した。サムソ島は、行政とエネルギー工学における実験をするために、小じんまりとしており理想的である。島は低地にあり、風が吹いている。旗はサムソ島ではたれたことがない。

実験を立ち上げるという仕事は、あらゆる再生可能なものに非常に興味を持っている元環境学の教師であるゾーレン・ヘルマンセンに託された。ヘルマンセンが現在誇りを持っている成功を成し遂げることは、簡単な問題ではなかった。「保守的な感情からくるためらいがあったのです。隣近所の人間がまず動くのを待つというような」と彼は思い出す。「わたしはその島のことを知っていますし、これは普通に起こることです」 互いのすることに興味を向けるという島民の傾向に抵抗するのではなく、ヘルマンセンはその傾向とともに活動しようとした。

地元の問題を話し合う集まりがあるときはいつでも、それがどんな問題であれ、ヘルマンセンは参加して、説得した。彼はサムソ島住民にみんなが誇りに思えることについて共同で活動することがどのようなものになるか、考えるよう頼んだ。ときに、彼は無料のビールを会議の場に持ち込んだ。彼はまた、島民の意見をまとめる主導的な立場の人の支援を募るよう努めた。ついに、ヘルマンセンが希望した程度に、計画を押しとどめていた社会的力が、彼の思う通りに働き始めた。より多くの人々が参加すればするほど、それは他の人間に参加することを駆り立てた。しばらくして、非常に多くのサムソ島民が参加していたので、参加することが普通になった。

【語句解説】
boost「押し上げる」
start with ~「~から始まる」
ideal「理想的な」 windswept「風に吹かれた」 flag「旗」 droop「しおれる」 former「前の」 infectious「伝染性の」 enthusiasm「やる気」 hesitate「ためらう」 tendency「傾向」 whenever「~するときはいつでも」
fall to ~「~に託される」 rather than doing「~することよりもむしろ」
endeavor「努力する」 dynamic「動力」 stall「失速させる」 prompt「駆り立てる」
make one's pitch「説得する」 what it is like to do「~することはどのようなものか」

Genius English Communication Ⅲ Lesson3/Part2 和訳 [Genius Ⅲ]

変化のしるしは、島のいたるところにある。何十もの様々な大きさの風車が風景の中に点在し、ソーラーパネル付きの屋根の家があり、長い列を作る大きなタービンが、島の南岸で回っている。島の人々の頑丈なレンガ作りの家は今や、野を覆うように連なったソーラーパネルか、もしくは藁のような必要のないバイオマスを燃やす発電機によって電気を送られた温水システムによって暖められている。

これらの冒険的な試みのどれもが、大手のエネルギー企業の出資を受けていない。それぞれの発電機は、地元の人々の集まりか、個人の島民によって所有されている。サムソの革命は、自分たちで決定してなしたことだったし、今もそうである。それは、島民が、快適なライフスタイルを維持する一方で、二酸化炭素の排出によって引き起こされる気候変化を緩和するためにすることができることを示そうと決めた過程である。

ヨーゲン・トランバーグのことを考えてみよう。彼はめったに事業家のように見えることはないが、実際はそうである。かぼちゃとじゃがいも畑を別にすると、150頭の牛ももちろんのこととして、彼は農場に大きな1メガワットの風車を立てた。トランバーグはまた、さらに大きな2.3メガワットの発電機の権利を半分持っている。その発電機はデンマークの電気のかなりの量を供給する南岸沿いの巨大なタービンの一つである。それは特筆すべき転換であり、サムソ島民自身によってなされたものなのである。たとえそれが、デンマーク政府やEUの助けを借りたものだとしても。

「それは非常によい投資でした」とトランバーグは認めている。「しかし、わたしたちの誰もお金のためだけにしているわけではありません。それが楽しくて気分がよくなるから、やっているのです」

【語句解説】
dozen「ダース」 turbine「タービン」 dot「点在する」 solar-paneled「ソーラーパネルの」 giant「巨大な」 swirl「渦を巻く」 shore「岸」 sturdy「頑丈な」 brick「レンガ」 row「列」 biomass「バイオマス」 straw「藁」
enterprise「冒険的事業」 collective「集合的な」 alleviate「緩和する」 entrepreneur「事業家」 erect「立てる」 megawatt「メガワット」 chunk「かたまり」 albeit「たとえ~でも」
an exercise in ~「~である行い」 do something to do「~するために何かをなす」 work a transformation「転換を起こす」

Genius English Communication Ⅲ Lesson3/Part1 和訳 [Genius Ⅲ]

ヨーゲン・トランバーグは、完全な農家のように見える。汚れた青いオーバーオール、しわのよったTシャツ、風雨にさらされた顔立ち。トランバーグは、サムソ島という、およそ沖縄の10分の1、114㎢の大きさのデンマークの島で農業を行っている。その島は、長い間、美味しいイチゴで知られており、ヨーロッパ中の人々が初夏に摘みにやってくる。また、新ジャガの早採りでも知られており、その新ジャガは珍味とされている。それに、酪農と養豚でも知られている。この場所は、歴史も古い。バイキングが、ここで船を作ったり、運河を建設したりした。

ここ10年かそこらの間、サムソ島は、ありそうにもない社会的な運動の場所になっている。1990年代後半にそれが始まったとき、島の4300人の住民は、エネルギーに対する保守的な態度と呼ばれるであろうものを持っていた。つまり、その運動は島にやってき続けてはいたが、住民は、それに対して大した興味を持っていなかったのだ。ほとんどのサムソ島住民は、石油で家を暖めており、その石油は石油タンカーで運ばれてきた。彼らは、ケーブルによって本島から輸入した電気を使っており、そのほとんどは石炭を燃やして生み出されるものだった。結果として、サムソ島住民はみな、平均して年間、約11トンの二酸化炭素を大気中に排出していた。

そのとき、これは非常に計画的になされたことであるが、サムソ島の住民は、トランバーグを筆頭にして、この状況を変えることを始めた。2001年までには、サムソ島の化石燃料の使用は、半分になっていた。2003年までには、電気を輸入する代わりに島は輸出を始め、2005年までには、再生可能資源から、使っているよりも多くのエネルギーを生み出していた。エネルギー革命を完成して、サムソ島は今やデンマークの環境保護のシンボルになっている。

【語句解説】
overall「オーバーオール」 wrinkled「しわの寄った」 roughly「およそ」 harvest「収穫」 delicacy「珍味」 dairy「酪農の」 canal「運河」 inhabitant「住民」 tanker「タンカー」 mainland「本島」 via「~を経由して」 cable「ケーブル」 burn「燃やす」 coal「石炭」 ton「トン」 carbon「炭素」 dioxide「二酸化物」
be known for ~「~で知られている」 be steeped in~「~に深くしみ込んでいる」 term A B「AをBと呼ぶ」 set about doing「~し始める」
renewable「再生可能な」

Genius English Communication Ⅲ Lesson2 [Genius Ⅲ]

毎日の生活において、わたしたちの集中力を全て、ただ一つのことに向けるということは珍しい。たいていの場合は、わたしたちの心は、さまざまな考えで満たされている。例えば、仕事のとき、わたしの集中力を発揮している。というのも、上司が集中した思考を必要とする仕事をわたしに与えたからだ。しかし、この仕事は、わたしが普通はやりたいと思うものではなく、そのため、わたしは、当然のことだが、それほどやる気が無い。同時に、わたしは、十代の息子が常軌を逸した行動をしていないか不安で集中が途切れている。だから、わたしの心の一部は、仕事に集中している一方で、仕事に完全に没頭しているわけではない。それは、わたしの頭が完全に混乱しているということではないが、意識の中にかなりの無秩序状態がある。思考や感情や何かしようという気持ちが、意識にのぼって、そのあと消え、正反対の衝動を生んで、別の方向にわたしの注意を向けてしまう。相反する欲求や何かをしたい気持ち、思考が互いに意識の中でぶつかりあって、わたしたちにはそれを整えることなど絶望的なのだ。

【語句解説】
instance「例」 boss「上司」 intense「集中した」 intrinsically「もともと」 anxiety「不安」 teenage「十代の」 erratic「突飛な」 task「課題」 entropy「混乱状態」 consciousness「意識」 contrary「」 impulse「衝動」 jostle「突く」
be involved in ~「~に没頭している」 It is not that...「…ということではない」 come into focus「注目される」 keep ~ in line「~を整理する」

しかし、また別の例を考えてみよう。たとえば、スキーで坂をくだっているところを想像してみよう。そのとき、あなたの集中力は、完全に体の動き、スキー板の位置、顔に吹き付ける風、通り過ぎる雪をかぶった木に向けられている。葛藤や矛盾が入りこむ余地はない。スキーの滑りは、あなたの望みがそれが永遠に続けばいいと思えるほど、すなわち完全にその経験に没頭できるほど、完璧なものである。

【語句解説】
alternative「代案、代わりになるもの」 whistle「口笛を吹く、風がヒューヒューと吹く」 shroud「覆い隠す」

もしスキーが想像しづらいなら、あなたの大好きな行動をこのお話にあてはめてほしい。それは合唱団で歌うことかもしれないし、ダンスかもしれないし、面白い本を読むことかもしれない。あるいは、もし仕事が好きなら、複雑な手術をしているときとか、濃い商談をしているときにあてはめてみてもよい。その瞬間に共通していることは、意識が今している経験で満たされており、これらの経験が互いに調和を保っているということである。日常生活においてよく起こることとは反対に、これらのような瞬間には、わたしたちの感じること、願うこと、思っていることは調和を保っている。

【語句解説】
vignette「小話」 choir「合唱団」 complicated「複雑な」 surgical「外科の」
mean much to~「~にとって重要である」 be in harmony with~「~と調和を保っている」 contrary to~「~とは反対に」

このような例外的な瞬間は、わたしがフロー経験と呼ぶものである。フローというたとえは、多くの人々が、彼らの生活において最も良いものとして現れる瞬間に、彼らが感じる努力を必要としない行動の感覚を、描写するために使っているものだ。アスリートは、それをゾーンに入ると言い、芸術家やミュージシャンは、美的な恍惚状態と言う。アスリートや芸術家、ミュージシャンは、フローに達した時、それぞれ全然異なったことを行っているが、彼らがその経験を描写する仕方は非常に類似している。

【語句解説】
exceptional「例外的な」 metaphor「隠喩」 aesthetic「美的な」 rapture「歓喜、恍惚状態」 remarkably「際立って」
stand out「はっきりと表れる」 refer to ~ as...「~を…と呼ぶ」

フローは、人が適切な反応を必要とする一連の明確な目標に直面したときに起こる傾向がある。チェスやテニスのようなゲームをしているときにフローに入るのは簡単だ。なぜなら、それらには行動のための目標やルールがあって、それによって、プレーヤーは何をどのようになすべきかということを疑問に思うことなしに行動することができるからである。日常生活とは違って、フロー活動によって、人は明確で矛盾のない目標に集中できる。

【語句解説】
chess「チェス」 compatible「矛盾のない」

フローのまた別の特徴は、即時のフィードバックをもたらすことだ。ゲームのそれぞれの動きのあと、自分の立場がよくなったどうかを判断することができる。それぞれの一歩において、登山家は、自分が少しずつ上に登っているということを知っている。仕事のときあるいは家で、どのように立つかというヒントなしで、長い間行動しているのかもしれないが、一方で、フロー状態だと、大抵の場合、判断ができる。

【語句解説】
inch「少しずつ進む」
can tell whether...「…するかどうかを判断する」

フローは、ある人の能力が、ちょうどその能力が及ぶ課題を克服しようとすることに、完全に没頭するときに起こる傾向がある。最上の経験はたいてい、行動する能力と、行動のために利用できる機会の間に適切なバランスが取れているときに起こる。

【語句解説】
challenge「課題」 optimal「最上の」

もし課題が難しすぎると、人は、挫折を感じ、悩み、最後には不安になる。もし課題がその人の能力に対して簡単すぎると、人はリラックスして、退屈する。もし課題と能力がともに低いと感じられると、人は無気力になる。しかし、高い課題が高い能力に見合ったものだっと、フローを日常生活から引き離す深い没頭状態が起こる可能性がある。典型的な一日は、不安と退屈でいっぱいだ。フローは、この退屈な日常に対して、強烈な生の瞬間を提供してくれる。

【語句解説】
eventually「最終的に」 anxious「不安な」 perceive「知覚する」 apathetic「無気力な」 typical「典型的な」 flash「閃光」
set ~ apart from...「~を…と引き離す、区別する」

目標が明らかであり、フィードバックが妥当なものであり、課題と能力のバランスが取れていると、集中力が要求されて、十分に注ぎこまれる。心理的なエネルギーが全体的に要求されるため、フロー状態の人は、完全に集中している。意識の中に、集中を乱す思考や、関連性のない感情があらわれる余地はない。時間の感覚が変わり、何時間が何分の間に過ぎ去るように思われる。

【語句解説】
invest「投資する」 psychic「精神的な」 irrelevant「関連性のない」 distort「歪める」

図1のグラフは、なぜフローが個人の成長につながるのかということを示すものとしても読むことができる。「覚醒」とマークされた部分にいる人のことを考えてみよう。これは、そこにいて悪いという状況ではない。「覚醒」において、人は精神的な集中を感じ、活動的であり、没頭もしている。しかし、それほど強いわけでもなく、前向きでもなく、コントロールもできていない。どうすれば、人はもっと楽しいフロー状態へと到達することができるのだろう。その答えは、明らかだ。新しいスキルを学ぶことによってである。あるいは、「制御」というラベルのついたエリアを見てみよう。これは、やはり経験するのに前向きな状態ではある。そこで人は幸せや強さや満足を感じる。しかし、人は集中力や没頭している感覚や、していることが重要であるという感覚を持てない傾向がある。それなら、どうやって人はフローに到達するのか。課題を増やすことによってだ。そのようにして、覚醒と制御は、学習に向かう非常に重要な状態なのである。その他の状況は、それと比べると好ましくない。たとえば、ある人が不安や心配であるとき、フローにいたる道は遥かに遠いように思われ、人は対処しようとする代わりに、より困難ではない状況へと後退しようとする。

【語句解説】
graph「グラフ」 arousal「覚醒」 mentally「精神的に」 retreat「後退する」
be read to indicate「~を示すものとして読まれる」 instead of doing「~する代わりに」

このように、フロー経験は、学習のための、すなわち新しいレベルの課題とスキルに到達するための磁石として機能する。フロー活動の中で、人は自分自身を、より高いレベルの行動へと押し上げる。そのため、明確な目標と即時のフィードバック、そして課題を、できるだけ毎日の生活の繰り返される部分にすることによって、生活の質を向上させることができる。

【語句解説】
magnet「磁石」
act as ~「~として振る舞う」
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